ペルシャ絨毯とは

古代ペルシア王国からの伝統と技術を受け継ぐ「ペルシャ絨毯」は、インテリアでありながら、その高い芸術性が評価され、世界中で多くの方に愛されています。ペルシャ(現在のイラン)で作られる手織りの絨毯は、総じて「ペルシャ絨毯」と呼ばれています。色とりどりの織り糸で描かれる繊細なデザインは、芸術品の域まで達しています。部屋に広げると、そこに別空間が生まれるのが分かります。何千年も前から人々の生活を支えてきたペルシャ絨毯の歴史を、感じることができるはずです。芸術品とも呼べる製品でありながら、日常生活の中で違和感なく使われるペルシャ絨毯は、不思議な位置づけとも言えますね。悠久の歴史の中でも、現在と同じようにその時代の生活の中に溶け込んでいたのでしょう。

ペルシャ絨毯の美しい色合い

ペルシャ絨毯の魅力の一つに、その美しい色合いが挙げられます。同色の中でも、明るい色、暗い色、鮮やかな色、くすんだ色、濃い色、薄い色と、何色も用意され、全部で数十色にも及ぶカラーが使用されている絨毯は、不思議と、どんな様式の部屋にもマッチします。自然素材で作られた絨毯ですので、木や紙が多く使われている日本の住宅に馴染むのも、考えてみれば当たり前のことかもしれません。日本人は、古来より自然と共存し、人との絆を大切に考え生きてきた人種です。古き良きものを愛でる、侘び寂びの心は日本人の本質とも言えるでしょう。古くからの伝統を守り、自然のものを使い、作り手の思いをこめて丁寧に仕上げられるペルシャ絨毯に魅力を感じるのも当然です。
遊牧民族が集う、朝夕の気温差が激しい砂漠の地でも使用されてきたペルシャ絨毯は、夏は涼しく、冬は暖かく、寒暖の差を気にせずに使用することができる、優れた絨毯です。四季のある日本でも、快適に使うことができますね。

美術品としての価値もあるペルシャ絨毯

美術品としての価値も高い、ペルシャ絨毯。敷物としてではなく、タペストリーとしても楽しむことができます。デザイン、カラー、サイズ、豊富に用意されている絨毯から、好みのものを選ぶ作業は、大変ですが、楽しいものです。存在感のある絨毯は、あなたの部屋を引き立て、よりリラックスできる空間へと導いてくれるはずです。

使い込むほどに味わいを増していくのも、ペルシャ絨毯の魅力です。家族が集う場所に置かれた絨毯は、日常的に幾度も踏みしめられます。そうして、家族の思い出が増えていくにつれ、絨毯の風合いや色合いが変化していきます。80年以上も使用できるという、耐久性の高さでも定評のあるペルシャ絨毯。その家の歴史を見守っていく役割を果たしてくれることと思います。

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