ペルシャ絨毯の基本がすぐ解る!5つの産地のまとめ
ペルシャ絨毯のペルシャは現在のイランのかつての呼び名です。
その名称の通りペルシャ絨毯は主にイランで作られています。
ペルシャ絨毯の産地として有名なのはイランの「コム」「タブリーズ」「イスファハン」「カシャーン」「ナイン」の5つです。
この5つの産地は5大産地と呼ばれ多くのペルシャ絨毯を生産しています。
同じイラン国内で作られますが産地によって特徴が異なりますので、ペルシャ絨毯のそれぞれの産地の特徴について解説したいと思います。
コム
「コム」の綴りは「Qum」であるため「クム」とも呼ばれており、日本では最も知名度の高い産地です。
現在、「コム」で生産されるペルシャ絨毯はシルク製が多く、手触りがよく品質が高いことで知られています。
「コム」のペルシャ絨毯は伝統的な色彩だけでなく淡い色彩を使うことが多いのも特徴であり、日本人の好みに合ったデザインを取り入れています。日本におけるコム産のペルシャ絨毯の販売の歴史は20年ほどであり、まだそれほど古くから親しまれているわけではありませんが、デザインが淡く日本人好みであるため、日本ではコム産のペルシャ絨毯が人気があります。また、伝統の色彩にこだわらない輸出国の好みに合わせた近代的な色使いを取り入れている産地でもあります。
タブリーズ
「タブリーズ」も有名な産地でビザンチン様式の「青のモスク」がある都市です。
ペルシャ絨毯作りの歴史は古く主要産地として知られています。
「タブリーズ」産のペルシャ絨毯はウール製のものが多く、伝統的な色彩を守りつつ多彩な色を使って織り上げています。
多くのペルシャ絨毯を生産している著名産地です。
イスファハン
「イスファハン」は「エスファハン」とも呼ばれています。
「タブリーズ」同様にペルシャ絨毯作りの歴史は古く観光地としても有名です。
デザイン、色彩、技術力どれをとってもクオリティが高く高級なペルシャ絨毯の産地として知られています。
ウールを基本として縦糸にシルクを用いているのが「イスファハン」のペルシャ絨毯の大きな特徴です。
目の細かい上質なペルシャ絨毯を多く生産しています。
カシャーン
「カシャーン」の綴りは「Kashan」であるため「カシャン」や「カシャーン」とも呼ばれています。
ペルシャ絨毯作りの歴史は古くウールをメインにしています。
オーソドックスなデザインが多いですが名品を数多く生み出している産地です。
他の産地と比べて知名度は高くありませんが、ペルシャ絨毯において欠かせない産地のひとつです。
ナイン
「ナイン」はウールをベースにしたペルシャ絨毯を生産しています。
1920年代から参入した新しめの産地ですが、リーズナブルなペルシャ絨毯が多いため日本では結構知られています。
ベージュを基調とした色彩が多く落ち着いた色・デザインが多いのが特徴です。
以上がペルシャ絨毯の代表的な産地。これだけ押さえておけば基本はOKですよ!
[event]